京セラでは、アメーバ組織を経営の単位としています。各アメーバは自主独立で経営されており、そこでは誰もが自分の意見を言い、経営を考え、それに参画することができます。一握りの人だけで経営が行われるのではなく、全員が参加するというところにその神髄があるのです。この経営への参加を通じて一人一人の自己実現が図られ、全員の力が一つの方向にそろったときに集団としての目標達成へとつながっていきます。
全員参加の精神は、私たちが日頃のひらかれた人間関係や仲間意識、家族意識をつちかう場として、仕事と同じように大切にしてきた会社行事やコンパなどにも受けつがれています。
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『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P403より)
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私たちは自分の人生をどれくらい自分の意志で決めているのでしょうか。
振り返って考えてみると、案外自分の生活の中に自分自身で決定している物事が少ないのに気づきます。
例えば今日の朝ごはんは、何を食べるか自分で決めているでしょうか。
自分で自炊していても、冷蔵庫の残り物などから本意ではない決定を下すこともあるでしょう。
そもそも自分で作っていなければ、それは誰かの意志に従っているにすぎません。
極端な話かもしれませんが、案外そうやって外的要因によって決められることが、私たちの周りにはたくさんあります。
だからこそ、大事なことは自分自身で決めていくという意識は普段から持っていなければなりません。
しかし、世の中にはそれを気づかせないよう巧妙に仕組まれていることも数多くあります。
例えばサラリーマンの税金を決める確定申告などはそのよい例です。
小さくても一つ一つの意味を考えることは、よりよい人生を送るうえで重要なことです。