人間にはそれぞれさまざまな考え方があります。もし社員一人一人がバラバラな考え方に従って行動したらとうなるでしょうか。
それぞれの人の力の方向(ベクトル)がそろわなければ力は分散してしまい、会社全体としての力とはなりません。このことは、野球やサッカーなどの団体競技を見ればよくわかります。全員が勝利に向かって心を一つにしているチームと、各人が「個人タイトル」という目標にしか向いていないチームとでは、力の差は歴然としています。
全員の力が同じ方向に結集したとき、何倍もの力となって驚くような成果を生み出します。一+一が五にも十にもなるのです。
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『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P412より)
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劣勢に立たされた時にこそ、組織の真価が問われます。
よい組織というのは、厳しい状況になると、自分たちの本来の価値を見つめ直すことができるので、一時的に苦境に立たされてもまた立ち直ってきます。
自分たちの価値をきちんと認識し、それを信じて努力を続けられる組織が、結果的には生き残るのでしょう。
そのためには、自分たちの存在意義が何かということを、一人一人がきちんと知っておかなければなりません。
その存在意義を明確にし、それを全員に伝えるのは、組織のリーダーに課せられた最重要課題です。