物には可燃性、不燃性、
自燃性のものがあるように、人間のタイプにも火を近づけると燃え上がる可燃性の人、火を近づけても燃えない不燃性の人、自分でカッカと燃え上がる自燃性の人がいます。
何かを成し遂げようとする人は、自ら燃える情熱をもたなければなりません。高校野球では、心から野球の好きな若者たちが、甲子園という大きな目標を目指し、一丸となって生き生きと練習に励んでいます。その姿には、未来の可能性とエネルギッシュな躍動が感じられます。彼らは自ら燃える自燃性の集団なのです。
自ら燃えるためには、自分のしていることを好きになると同時に、明確な目標をもつことが必要です。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P119より)
----------
稲盛さん自身が本の中で、「一番困るのは燃えない人間」と言っています。
また、「私と同じように勝手に燃えてくれる人がたくさんいたらいいのにな、などと考えたのですが、なかなかそういう人はいませんでした。」とも。
名経営者といえども、こういう人にはやっぱり悩まされるんですね。
経営者だったら採用時に自分で判断するわけで、失敗しても自分のせいなので言い訳できないですが、しんどいのはそういう人材を管理しなければならない中間管理職。
責任感の強い人ほど熱心に指導するわけですが、燃えない人ってなかなか改まらないです。
自分のやってることは常に正しいと思っている人が多いですから、気づきのヒントを与えていても修正しようともしないです。
例えば朝の挨拶。
ちゃんとやろうねと言っても聞かないし、挨拶しても返事すらしない。
出勤時間もいつもギリギリ(場合によっては平気で遅刻するし)。
会議の集合もいつも時間より遅れる。
それらを指摘しても、却って疎まれたり恨まれたりして、ホント厄介です。
理念を浸透させるって大変だけど重要なことです。