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京セラフィロソフィーの内容や、最近読んだ本についての個人的な感想のページです。

経験則を重視する

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経験則を重視する

企業での技術開発やものづくりには経験則が不可欠です。理論だけではものごとはできません。
 たとえばセラミックの場合、原料である粉体を混ぜて成型し、高温で焼けばでき上がるということは、勉強さえすれば誰でも理解できます。ところが、粉体を混ぜるということがどういうことなのかは、実際に自分で手を染めて苦労してやってみないと決してわかりません。液体や気体なら完全な混合ができますが、粉体はどこまで混ぜたら混ざったといえるのか、これは経験則でしかわからない世界です。
 この経験則と理論がかみ合ってはじめて、すばらしい技術開発やものづくりができるのです。
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P552より)
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今の時代は色んな意味で、難しい時代だと思います。
例えば経験則を次の世代に伝えていくということを考えても、昔だったら「黙って先輩のやることを見てその技を盗め」と言って、特に手とり足とり教えなくても後輩や部下が自ら学ぶ習慣が当然のこととして成立していました。
ところが、現代ではそんなやり方をしていると、後輩や部下から「きちんと教えてもらえない」となって、まともに覚えなかったり、辞めてしまったりします。
そんな状況を見て、先輩や上司は「近頃の若者は辛抱ができなくて情けない」と非難するだけです。
これではすれ違ったままで、経験則を伝えていくという目的は果たせません。
どちらが歩み寄るべきなのか、意見は分かれるところでしょう。
それぞれの言い分にも正しい面は必ずありますし、どちらか一方だけを正しいとするのは間違いです。
だからこそ、私たちがやらなければいけないのは、根本的な考え方を共有していくことだと思います。
そしてこれまでその役割を担ってきたのは、宗教観や倫理観などでした。
それらが徐々に薄れつつある現代では、企業の中でそれらを共有していく必要が出てきたということでしょう。
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