京セラは資金も信用も実績もない小さな町工場から出発しました。頼れるものはなけなしの技術と二十八人の信じ合える仲間だけでした。
会社の発展のために一人一人が精一杯努力する、経営者も命をかけてみんなの信頼にこたえる、働く仲間のそのような心を信じ、私利私欲のためではない、社員のみんなが本当にこの会社で働いて良かったと思う、すばらしい会社でありたいと考えてやってきたのが京セラの経営です。
人の心はうつろいやすく変わりやすいものと言われますが、また同時にこれほど強固なものもないのです。その強い心のつながりをベースにしてきたからこそ、今日までの京セラの発展があるのです。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P386より)
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ソーシャルネットワークやクラウドなど、近年の人と人とのつながりは急速に変化してきています。
それに対して私たちが適応するスピードはまだまだ追いついていないように感じます。
自分の住んでいる町や、勤めている会社のコミュニティも、大きく変化してきていますが、その中でどうやってよりよい関係性を築いていくかという課題は、まだ手探り状況なのではないでしょうか。
経営という点においても、日々変わりゆく社会情勢の中で、自分たちの会社がどうやってその力を発揮してけばよいかは、共通の答えがあるわけではなく、各々の組織の中で答えを見出さなければなりません。
ではどうやってその答えを見出すのか?
そのヒントとなるのが「京セラフィロソフィ」ではないかと思い、日々読み返しています。