与えられた仕事を生涯の仕事として一生懸命行うことは大切ですが、ただそれだけでよいということではありません。一生懸命取り組みながらも、常にこれでいいのか、ということを毎日毎日考え、反省し、そして改善、改良していくことが大切です。決して昨日と同じことを漫然と繰り返してはいけません。
毎日の仕事の中で、「これでいいのか」ということを常に考え、同時に「なぜ」という疑問をもち、昨日よりは今日、今日よりは明日と、与えられた仕事に対し、改善、改良を考え続けることが創造的な仕事へとつながっていきます。こうしたことの繰り返しによってすばらしい進歩が遂げられるのです。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P182より)
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今回の項目の解説は、他の項目よりもかなり長くて、それだけ稲森さんの言いたいことが詰まっている大切な項目だとわかります。
内容も具体的な事例で、とても参考になります。
良い習慣を身につけなさいとよく言われますが、習慣自体はある意味繰り返しですから、そこに甘んじていると良い習慣もだんだんと劣化してしまいます。
そのことが分かっていて、なおかつ自ら習慣を破っていくというのは、そんなに簡単なことではありません。
そもそも良い習慣を身につけることすら、なかなか出来ない人がたくさんいるのですから。
結局リーダーになる人というのは、それくらい覚悟して、自分自身を常に追い込んでいく必要があるということでしょう。
そして周りを巻き込み、少しずつでも毎日上昇し続けることで、レベルの高い組織を作り上げる。
厳しい環境を生き延びる術は、この地道な努力の積み重ねしかないんですね。