京セラでは、信頼関係をベースとして経営が行われています。そこでは、経理面をはじめ、すべてのことがオープンになっており、何ら疑いをさしはさむ余地のないシステムが構築されています。
その一つの例として、〔時間当り採算制度〕では全部門の経営成績が全社員に公開されています。自分たちのアメーバの利益がいくらで、その内容はどうなのかが誰にでも容易に理解できるようになっています。一方、私たち一人一人も同じように心をひらき、オープンに仕事をすることを求められています。
このように社内がガラス張りであることによって、私たちは全力で仕事に取り組むことができるのです。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P429より)
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すべてをオープンにするというのは、勇気がいることです。
ごまかしがきかないので、常に自分の行動に説明が必要になります。
しかし、説明しにくいこと、説明が難しいことは往々にしてあります。
その場合に、それをどうやって表面化し、皆を納得させ、許容していくのか。
ここがオープンにする際の最も重要な点だと思います。
言い出しにくいことを言いやすい雰囲気を作ることがまず第一ですし、それを許可するかどうかの根拠を定めることも必要でしょう。
そうすることで、皆がどういう判断で行動しているかがよくわかるようになり、それに対する会社の基準というのも明らかになるので、社員も行動に迷いが少なくなると思います。