京セラでは、アメーバ組織を経営の単位としています。各アメーバは自主独立で経営されており、そこでは誰もが自分の意見を言い、経営を考え、それに参画することができます。一握りの人だけで経営が行われるのではなく、全員が参加するというところにその神髄があるのです。この経営への参加を通じて一人一人の自己実現が図られ、全員の力が一つの方向にそろったときに集団としての目標達成へとつながっていきます。
全員参加の精神は、私たちが日頃のひらかれた人間関係や仲間意識、家族意識をつちかう場として、仕事と同じように大切にしてきた会社行事やコンパなどにも受けつがれています。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P403より)
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昨日の項目で、従業員に株を持たせることの是非について書きました。
要は従業員にも「自分もこの会社の経営に参画しているんだ」という意識をもってもらうための方策で、その目的が達成できるのであれば、あえてリスクを覚悟で株を持たせる必要はないと稲盛さんは考えているようです。
そしてその方策として考えだされたのが、「アメーバ組織」です。
人の意識というのは、所属している組織が大きくなればなるほど希薄になります。
自分一人の影響力が感じられなくなるからです。
だからなるべく小さな集団をたくさん作り、その集団をまとめていくという役割を作ることで全員の意識をなるべく合わせていこうというのが、アメーバ組織の考え方です。
とても優れた組織マネジメントだと思います。
ただし、これを実際に運用するのは簡単ではありませんが…。
『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』の中でも、従業員の意識についてGoogleの事例が紹介されていますが、その内容はちょっと衝撃的です。
興味がある方はぜひご一読を(読み終わったらこのブログに感想書きます)。