私たちは、人の喜びを自分の喜びとして感じ、苦楽を共にできる家族のような信頼関係を大切にしてきました。これが京セラの社員どうしのつながりの原点といえます。
この家族のような関係は、お互いに感謝しあうという気持ち、お互いを思いやるという気持ちとなって、これが信じあえる仲間をつくり、仕事をしていく基盤となりました。家族のような関係ですから、仲間が仕事で困っているときには、理屈抜きで助けあえますし、プライベートなことでも親身になって話しあえます。
人の心をベースとした経営は、とりもなおさず家族のような関係を大切にする経営でもあるのです。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P394より)
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私は本が好きで、よく本を読みます。
なぜ本が好きかというと、書いた人の考え方を知ることが出来るからです。
それがどういう変遷をたどった末に行き着いた結論なのかまでわかる本は滅多にありませんが、そういう本に出会った時、私はとても興奮して「こりゃー面白いわ」と感動します。
また、そういう本を読んでいると時々、自分が悩んでいることについて、その解答と思われる内容がふっと現れてくることがあります。
全然悩みとは関係ない内容の本であってもそれは起こります。
だからいつも面白そうな本に出会うと、とりあえず読んでみます。
京セラフィロソフィはそういう意味ではとても興奮する本の一つです。
稲盛和夫という人が、経営について真剣に思い悩む姿には感動させられます。
そしていつも「答えは一つじゃないんだよ」と言われているような気がして、問題に立ち向かう勇気を呼び覚まさせてくれます。