京セラは部品メーカーとして創業しましたが、当初から私たちは下請けの立場ではなく、自主独立の会社でした。
自主独立とは、お客様が望まれるような価値をもった製品を次々と生み出していくということです。ですからその分野においてはお客様より進んだ技術をもつ必要があります。進んだ技術で、納期・品質・価格・新製品開発等のすべてにわたってお客様の満足を得なければなりません。
お客様のニーズに対して、今までの概念をくつがえして、徹底的にチャレンジしていくという姿勢が要求されます。お客様に喜んでいただくことは商いの基本であり、そうでなければ利益を上げ続けることはできません。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P392より)
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昨日NHKの「
知恵泉」という番組で、会津藩主保科正之の足跡を特集していました。
テーマは「信頼関係をどう築くか?」。
保科正之の藩主としての様々な施策は、現代社会にも通じる、いやむしろ現代社会が参考にしなければならない教訓がたくさんあると感じました。
領民だけでなく、領地を通行する旅人にまで手厚い保護を命じたり、転封された土地で召抱えた家臣を、古くから仕える家臣と別け隔てなく評価する態度などの施策があったからこそ、領民や家臣は正之を信頼し、強い結束が生まれたのだろうと思います。
どんな境遇にも負けない強い組織には、この結束力の強さが欠かせません。
そしてその根底にある思想が「利他の精神」というのも納得がいきます。
これらの思想は京セラフィロソフィと共通部分がたくさんあるように思います。