人間関係の基本は、愛情をもって接することにあります。しかし、それは盲目の愛であったり、<ruby><rb>溺愛</rb><rp>(</rp><rt>できあい</rt><rp>)</rp></ruby>であってはなりません。
上司と部下の関係でも、信念もなく部下に迎合する上司は、一見愛情深いように見えますが、結果として部下をダメにしていきます。これを小善といいます。「小善は大悪に似たり」と言われますが、表面的な愛情は相手を不幸にします。逆に信念をもって厳しく指導する上司は、けむたいかもしれませんが、長い目で見れば部下を大きく成長させることになります。これが大善です。
真の愛情とは、どうあることが相手にとって本当に良いのかを厳しく見極めることなのです。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P373より)
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企業の福利厚生というのは、そもそも社員が働きやすい環境を作ることが目的で整備されるものです。
それがいつの間にか、社員受けがよい制度を作り出し、その制度があることが当たり前だと考えるようになった結果、企業の業績が悪くなり色んな制度が廃止されると不満が吹き出してきます。
そうなってしまうと、本来の目的に立ち返るのは容易なことではありません。
リーダーは組織をまとめていく上で、小善を廃し大善を行うという強い意思を持たなければ、結果的にはメンバー全員が道を誤ってしまうということを自覚しなければなりません。
私自身、今日からまた方向を見定めていきます。