京セラでは、創業以来、心の通じあえる社員同士の結びつきを経営の基盤においてきました。お互いが感謝と誠意をもって心を通わせ、信頼関係の上にたって仕事を進めてきたのです。コンパやさまざまな行事は、全員が心をひらき、結びつきを強める機会として重要視されてきました。
上司と部下の関係であっても、信頼関係のベースがあれば、お互い本音で言いたいことをはっきり言いあうことができます。それによって、問題点が誰の目にも明らかとなって仕事がスムーズに運んでいくのです。
こうした信頼関係を築くためには、日頃からみんなの心の結びつきをつくり上げるよう、お互いに努力することが必要です。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P86より)
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最近は「腹を割って何でも言い合える関係」を築くのは本当に難しいと感じます。
多様性を尊重して、自分の意見を主張しにくいということがあり、また自分の主張を通そうとすると「空気が読めない」「協調性がない」「強引すぎる」と敬遠されがちです。
そんな風潮ですから、コンパや社員旅行といった行事も開催することが難しくなり、日頃から色んな人と関わる機会が減少し、結果として「腹を割って何でも言い合える関係」を築くのが難しくなっています。
本音で語れない集団は、ここで指摘されているように、本当の問題点が明らかにならず、結果として間違った方向に進んでしまいがちです。
それを正すには集団の中で周りからの「空気が読めない」「協調性がない」「強引すぎる」といった声の圧力にめげずに、信頼関係を築くための努力が必要ということでしょう。
これからはもっともっとコミュニケーション能力を高めていかないとなぁ。