きれいな心で描く願望でなければ、すばらしい成功は望めません。強い願望であっても、それが私利私欲に端を発したものであるならば一時的には成功をもたらすかもしれませんが、その成功は長続きしません。
世の道理に反した動機に基づく願望は、強ければ強いほど社会との摩擦を生み、結果的には大きな失敗につながっていくのです。
成功を持続させるには、描く願望や情熱がきれいなものでなければなりません。つまり、潜在意識に浸透させていく願望の質が問題となるわけです。そして、純粋な願望をもって、ひたすら努力を続けることによって、その願望は必ず実現できるのです。
(
『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P61より)
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仕事というのは本来、誰かの役に立つことを目的としているはずです。
会社という組織がなかった時代には、供給側と需要側がダイレクトにつながっていたので、役に立っているという感覚もストレートに伝わっていたことでしょう。
しかし近代化とともに会社組織が人々の働く基盤として巨大化してきました。
人々は組織の中で決められた仕事をすることで評価され、それによってどれくらいの給料がもらえるのかが決まるという仕組みになり、誰かの役に立っているという感覚を得ることが少なくなってきました。
東日本大震災以降、人々が積極的にボランティアに参加するようになったり、あるいはNPOなどの非営利団体が目立ってきているのは、何かに貢献する喜びが今の組織では感じられないことへの反動なのではないかと思うことがあります。