素直な心とは、自分自身のいたらなさを認め、そこから努力するという謙虚な姿勢のことです。
とかく能力のある人や気性の激しい人、我の強い人は、往々にして人の意見を聞かず、たとえ聞いても反発するものです。しかし本当に伸びる人は、素直な心をもって人の意見をよく聞き、常に反省し、自分自身を見つめることのできる人です。そうした素直な心でいると、その人の周囲にはやはり同じような心根をもった人が集まってきて、ものごとがうまく運んでいくものです。
自分にとって耳の痛い言葉こそ、本当は自分を伸ばしてくれるものであると受けとめる謙虚な姿勢が必要です。
(『京セラフィロソフィ』サンマーク出版 P67より)
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先週の大河ドラマで、朝鮮出兵を諫めた官兵衛が秀吉の怒りに触れた時、千利休が「耳の痛いことを言ってくれる人がいるうちが花」というようなことを言っていたのを思い出した。
人というのはどうしても自分の意見に固執しがちで、そこから一歩引いてみるというのはなかなかできるものじゃない。
またそれができたとしても、色んなしがらみを抱えていると、自分の考え通り素直に行動できなかったりする。
それが普通の人でしょう。
そして大抵の人は「みんなそうだから」と言い訳をして、居心地のよい場所にとどまろうとする。
しかしあえてそれらを振りきる意志がないと、素直な心は手に入らないとここには書かれている。
常に意識はできなくても、まずは10回に1回くらい思い出せるように心がけようっと。